サムネイルには2つの役目があります。ひとつは、YouTubeの技術的な条件を満たし、問題なくアップロードされてきれいに見えること。もうひとつは、作ったときよりずっと小さな表示で、1秒もかからずに伝わることです。1つ目は短い数字のリストで済みますが、2つ目でつまずくサムネイルがほとんどです。このガイドでは両方を扱います。
公式の仕様
YouTubeヘルプによると、カスタムサムネイルはできるだけ大きくし、次のガイドラインを満たす必要があります。
| 動画 | ショート | |
|---|---|---|
| アスペクト比 | 16:9 | 9:16 |
| 推奨解像度 | 3840×2160 | 2160×3840 |
| 最小サイズ | 横幅640ピクセル | 高さ640ピクセル |
| 形式 | JPG、PNGなどの画像形式 | JPG、PNGなどの画像形式 |
| ファイルサイズ(モバイルからアップロード) | 2MB | 対象外(パソコンのみ) |
| ファイルサイズ(パソコンからアップロード) | 50MB | 50MB |
ポッドキャストの再生リストは1:1で、YouTubeヘルプではモバイルでのポッドキャストのサムネイルの上限を10MBとしています。
つまずきやすい点をいくつか挙げます。
- 確認済みのアカウントが必要です。 YouTubeヘルプによると、独自のサムネイルをアップロードできるのはアカウントが確認済みの場合です。それまでは自動生成された候補からしか選べません。
- ショートのサムネイルは、いまはパソコンだけです。 YouTubeヘルプによると、ショートのカスタムサムネイルは現在、パソコンのYouTube Studioでしか追加できません。
- ファイルの上限はアップロードする場所で変わります。 10MBのPNGはパソコンからならアップロードできますが、モバイルアプリからはできません。端末を使い分けるなら、2MB未満のJPGが安全です。
- サムネイルにもポリシーが適用されます。 YouTubeのコミュニティ ガイドラインと年齢制限のルールは、動画だけでなくカスタムサムネイルにも適用されます。
1280×720はどうなのか
長いあいだ1280×720が標準のサイズで、いまも多くのテンプレートがこのサイズを使っています。16:9の画像として問題なく、最小の640ピクセルも大きく上回っています。YouTubeヘルプはいま、大きな画面でもくっきり見えるように、もっと大きな画像を推奨しています。1280×720で作ってもルールの範囲内です。ツールや写真が対応しているなら、大きくしてもかまいません。
実際に見られるサイズで作る
サムネイルは全画面で作りますが、視聴者が見るのはフィードの中で、たいていはスマートフォンで、スクロールしながらです。そのサイズに合わせて作りましょう。
実践的なテストがあります。サムネイルを168×94ピクセルくらいに縮め、ほかのサムネイルと並べて見てください。これはスマートフォンでの小さなサムネイルの目安としてよく使われる数字で、YouTube公式の数字ではありませんが、何が残るかを確かめるには十分です。編集ソフトで縮小表示するか、スマートフォンを腕をのばした距離で持てば試せます。次のことを確かめましょう。
- 目をこらさずにすべての文字が読めるか
- 写真に何が写っているかわかるか
- 何の動画なのかがはっきりわかるか
ひとつでも「いいえ」があれば、サムネイルはもっとシンプルにする必要があります。モニターで大きく表示しても解決しません。
小さな表示でも効くチェックリスト
文字はごく少なく
言葉がひとつ増えるたびに、ほかの文字がすべて小さくなります。文字は数語にとどめましょう。意味を伝えるのに文章が必要なら、そのアイデアはサムネイルには複雑すぎます。詳しいことはタイトルに書きましょう。
いちばん大きな文字はテーマを表す言葉に
視聴者は、その動画が自分向けかどうかをすぐに決めます。いちばん大きな文字は、ゲーム、料理、ツール、悩みなど、何の動画かを伝える言葉にしましょう。気の利いた一言でもテーマが入っていなければ、理解するのに手間がかかり、ほとんどの人はそこまでしてくれません。
コントラストははっきりと
文字は、背景と明るさが大きく違う必要があります。色だけでは足りません。白地に黄色、こげ茶に赤などは、大きな表示では問題なくても、フィードのサイズではつぶれてしまいます。ごちゃごちゃした写真の上なら、太い縁取りを付けるか、写真を暗くするか、文字の後ろにべた塗りの帯を敷きましょう。
顔を使い、目が見えるように
動画に人が登場するなら、はっきりした顔があると、驚き、不安、喜びといった感情がすぐに伝わります。フィードのサイズでも表情がわかるくらい近くで切り取りましょう。カメラから遠い顔は、ほんの数ピクセルになってしまいます。
タイトルを繰り返さない
タイトルとサムネイルは一緒に表示されます。同じことを言っていたら、2回のチャンスを1つのことに使ったことになります。サムネイルではタイトルが言っていないことを見せるか付け加え、詳しいことはタイトルに任せましょう。
右下は空けておく
YouTubeは、すべてのサムネイルの右下に動画の長さを小さな枠で表示します。そこに置いたものは隠れてしまいます。
動画の中身と合わせる
動画で果たせないことを約束するサムネイルはクリックされても、視聴者はすぐに離れます。下で紹介するYouTube自身のA/Bテストが総再生時間で判定するのは、まさにこのためです。
「テストと比較」で試す
YouTube Studioには、タイトルとサムネイルのA/Bテストの機能「テストと比較」が組み込まれています。YouTubeヘルプによると、次のとおりです。
- 1本の動画で、タイトル、サムネイル、またはタイトルとサムネイルの組み合わせを最大3つまでテストできます。
- パソコンのYouTube Studioで使え、上級者向け機能を有効にしておく必要があります。
- ショート、予約したライブ配信、プレミア公開はテストできません。子ども向けの動画、成人向けに設定した動画、非公開の動画もテストできません。
- 勝つのはクリック率ではなく、総再生時間がいちばん長い案です。
- テストは2週間以内に終わり、動画のインプレッション数によってはもっと早く終わります。
- 結果は「ベスト」「ほぼ同じ」「有意な結果なし」のいずれかです。有意な結果が出なかった場合は、最初にアップロードした案がデフォルトになります。
- テストの中に720p未満のサムネイルが1つでもあると、テストではすべてが480p(854×480)に縮小されます。どの案も720p以上でアップロードしましょう。
案ははっきり違うものにしましょう。写真を変える、メインの言葉を変える、レイアウトを変える、などです。文字の色が少し違うだけの3案では、はっきりした結果はなかなか出ません。
当サイトの「サムネイルメーカー」でできること
「サムネイルメーカー」は、ブラウザの中で16:9のサムネイルを作ります。写真が当サイトのサーバーにアップロードされることはありません。
- レイアウトを選びます。「左に文字」「中央に大きな文字」「右に写真」の3つです。
- 自分の写真をドラッグして入れるか、単色の背景を使います。プレビューをドラッグすると写真の位置を動かせ、拡大、「全体を埋める」「全体を表示」で収まり方を調整できます。写真を暗くして文字を目立たせることもできます。
- 文字を行ごとに入力し、大きさと色、縁取りの太さと色を設定します。ごちゃごちゃした写真には文字の後ろに暗い帯を入れられ、文字の位置は9か所から選べます。
- 動画の長さの表示位置を示すガイドをオンにすると、文字がその下に入ったときに警告が出ます。
- JPGで保存すると2MB未満に収まるので、モバイルからでもパソコンからでもアップロードできます。PNGでも保存でき、2MBを超えたときは警告が出ます。
- フォントはPretendard、Black Han Sans、Noto Sans JP、Interで、どれもSIL Open Font Licenseです。
- 動画のリンクを貼り付けると、そのサムネイルを練習用の背景として使えます。他のクリエイターのサムネイルは著作権で保護されているので、自分の動画には自分の写真を使ってください。
限界もあります。
- 保存サイズは1280×720です。YouTubeの最小サイズと比率は満たしていますが、YouTubeヘルプがいま推奨している3840×2160ではありません。
- 作れるのは16:9のサムネイルだけで、9:16のショートのサムネイルは作れません。
- A/Bテストはできません。ここで案を作り、YouTube Studioの「テストと比較」でテストしてください。
覚えておきたいこと
- 仕様を満たせばアップロードはできます。使えるかどうかを決めるのは、フィードのサイズでのテストです。
- 2MB未満のJPGなら、どの端末からでもアップロードできます。
- テーマの言葉を大きく、文字は少なく、コントラストは強く、右下は空けておきましょう。
- 「テストと比較」は総再生時間で判定するので、正直なサムネイルがいちばん勝ちやすいサムネイルでもあります。