YouTubeはすべての動画の下に、合計の視聴回数という1つの数字を表示しています。動画がどこまで来たかはわかりますが、どうやってそこまで来たかはわかりません。20万回再生の動画でも、最初の2日でほとんどの視聴を集めてその後ほとんど動いていないこともあれば、毎日着実に伸び続けていることもあります。この2つはまったく違う動画で、見分けるには視聴回数を時間をおいて記録するしかありません。
合計だけでは足りない理由
合計の視聴回数は、車の走行距離のようなものです。距離はわかっても、速さはわかりません。実際に知りたいことの多くは、速さのほうが大事です。
- 新しい動画はまだ視聴を集めているのか、それとも止まったのか
- タイトルやサムネイルを変えて、何か違いはあったのか
- 競合の人気動画はまだ伸びているのか、それとも1週間だけのヒットだったのか
- 動画に2度目の波は来たのか、来たならいつか
自分のチャンネルなら、YouTube Studioに詳しいアナリティクスがあります。他人の動画については、見たときの公開の合計しかわかりません。推移を知りたいなら、視聴回数とそれを読んだ時刻という記録を積み重ねて作るしかありません。
よくある伸び方
記録がいくつかたまると、線の形から多くのことがわかります。ほとんどの動画は、いくつかのパターンのどれかに当てはまります。これは大まかな形で、決まりではなく、複数のパターンが混ざった動画もたくさんあります。
急上昇と長いすそ野
最初の数時間から数日で多くの視聴を集め、急に勢いが落ち、そのあと長く平らなすそ野が続きます。視聴の大半をチャンネル登録者と初期のおすすめから得る動画によくある形です。グラフでは、線が急に立ち上がったあと曲がって平らになります。こうした動画は1週間を過ぎて「終わりかけている」わけではありません。やるべきことの大部分をもう終えたのです。
じわじわ伸びる
出だしは控えめでも、何週間も、ときには何か月も着実に伸び続けます。使い方の解説、レビュー、説明動画など、検索で見つけてもらう動画によく見られます。公開日からずっとあとになっても、そのテーマを検索する人がいるからです。グラフでは、線がほぼ一定の傾きで上がっていきます。
2度目の波
平らになっていた動画が、急にまた伸び始めます。何かが変わったのです。新しく人気になった動画と一緒におすすめされた、テーマがまたニュースになった、誰かがリンクを貼った、などです。グラフでは、平らな線が上向きに変わります。自分の動画でこれが起きたら、YouTube Studioのトラフィック ソースで何が変わったかを確認しましょう。
これらの形を知っておけば、自分の数字を読み違えずに済みます。急上昇型の動画が3日目に落ち着くのは普通のことです。じわじわ伸びる動画なら、初日が弱くても問題ないかもしれません。
動画を公平に比べる
いちばん多い間違いは、公開時期の違う動画を合計の視聴回数で比べることです。2年前の動画は、2週間前の動画よりたいてい視聴回数が多くなります。だからといって、よい動画だとはいえません。
公開からの1日あたりの視聴回数
手早い解決策は、合計の視聴回数を公開からの日数で割ることです。仮の数字で例を示します。
| 動画 | 合計の視聴回数 | 公開からの日数 | 1日あたりの視聴回数 |
|---|---|---|---|
| A | 90,000 | 300 | 300 |
| B | 12,000 | 20 | 600 |
動画Bは視聴回数がずっと少ないのに、平均すると2倍の速さで視聴を集めています。最初の確認として役に立ち、記録も1回で済みます。
落とし穴:最初に集中する動画
公開からの1日あたりの視聴回数は、動画の公開期間全体の平均です。急上昇型の動画では、最初の1週間の大きな数字が、勢いが落ちたずっとあとまで平均を押し上げます。上の動画Aは、最初の1週間で6万回視聴され、いまは1日20回しか増えていないかもしれません。平均の300はそれを隠してしまいます。
よりよい方法:同じ期間で比べる
記録があれば、2回の確認のあいだに増えた視聴回数を、その間の時間で割れます。これは公開期間全体の平均ではなく、いまのペースです。さらに公平な比べ方が2つあります。
- 同じ経過日数で比べる。 1日目、7日目、30日目の視聴回数など、公開後の同じ時点で比べます。新しい動画を出すたびにこれらの節目を記録すれば、自分だけの基準ができます。
- 同じ期間で比べる。 同じ1週間にそれぞれの動画が何回視聴を増やしたかを比べます。いま視聴を集めているのがどの動画かがわかります。
数字が跳ね上がる原因になるもの
視聴回数の変化には、視聴者とは関係のないものもあります。
- 数え方のルールが変わった。 YouTubeヘルプによると、2026年8月24日から、ショート、長尺動画、ライブ配信のすべてで、動画の再生が始まった時点で視聴回数が数えられます。その日をまたいで記録している動画では、視聴者が変わっていなくてもペースが跳ね上がって見えることがあります。
- 視聴回数は止まったり減ったりすることがある。 YouTubeヘルプによると、YouTubeは視聴回数の更新を一時的に遅らせたり、止めたり、修正したりすることがあり、1本の動画を複数の端末やタブで再生するなど、質の低い再生は除外します。しばらく止まってから追いつく、少し減る、といった動きはたいていこれです。
- ライブ動画は配信中、秒単位で変わるので、ライブ配信の記録はその一瞬のものにすぎません。
タイトルやサムネイルの変更など、自分で何かを変えたときは日付を書き留めておきましょう。記録がないと、あとで線の変化と原因を結びつけるのが難しくなります。
シンプルな記録の手順
- 動画を公開したらすぐに最初の記録を取ります。
- 最初の1週間は、1日に1〜2回、だいたい同じ時刻に確認します。
- 線が平らになったら、週に1回の確認に切り替えます。
- 動画に加えた変更は、日付と一緒に記録します。
- 毎月、最新の動画と古い動画を、同じ経過日数で比べます。
当サイトの「視聴回数トラッカー」でできること
「視聴回数トラッカー」は記録の部分を代わりに行います。動画のリンクを貼り付けると、公開ページから現在の視聴回数、高評価数、コメント数を読み取り、確認した時刻と一緒にブラウザに保存します。同じ動画を開き直すたびに、記録が1つ追加されます。
記録をもとに、次のものを表示します。
- 前回の確認からの変化と、最初の確認からの変化
- 記録している期間の1日あたりの平均の増加
- 視聴回数の推移の折れ線グラフと、すべての記録の表
- 最初の確認の時点から、公開からの1日あたりの平均視聴回数。2回目に開く前でも役に立つ数字が見られます
最大20本の動画を記録でき、1つのリストで見られ、すべてをCSVで書き出せます。登録は不要です。
限界もはっきりお伝えします。
- 自動では記録しません。 記録が保存されるのは、その動画のページを開いたときだけです。バックグラウンドで動くものはないので、ブックマークしてまた開いてください。
- 記録は1つのブラウザの中だけにあります。 当サイトのサーバーには保存しないため、ほかの端末からは見られず、サイトのデータを消去すると記録も消えます。控えを残すにはCSVで書き出してください。
- 間隔の短い記録はまとめられます。 1分未満の間隔の記録は1つとして扱い、記録期間中の1日あたりのペースを出すには、確認の間隔が1時間以上必要です。
- YouTubeの表示どおりの数字です。 YouTubeが視聴回数を下げれば、その減少もそのまま表示されます。多いコメント数は、1.2KのようなYouTubeの省略表記のまま保存されます。
- 公開データだけです。 総再生時間やトラフィック ソースは、チャンネルの所有者がYouTube Studioで見るしかありません。
覚えておきたいこと
- 合計でわかるのは距離です。記録を重ねると速さがわかります。
- 急上昇型とじわじわ型の動画は見た目がまったく違いますが、どちらも普通の伸び方です。
- 動画は公開期間全体の合計ではなく、同じ経過日数で比べましょう。
- 自分の変更とYouTubeの数え方の変更を書き留めておかないと、線を読み違えます。